6年 土地のつくりと変化⑤

公開日: 2018年1月29日月曜日

グループ毎に実験方法を考え,追究に向かう子どもたち。

学習問題Ⅰ 地層はどのようにしてできるのだろうか?

ある班は,斜面を作って水槽内に土と水を流し込みます。
水の中で地層ができるという予想に基づいた実験です。
1班では,Mさんがつぶやきます。
Mさん「空気中でも積もるんじゃないの?」
Yさん「私は水中だと思うんだけど,空気中だといろいろ混ざったままだから
    層にならないんじゃない?」
Mさん「う〜ん,でも納得いかないなあ。」
Yさん「じゃあ,比較するために水中と空気中の両方でやってみようよ。」

実験方法を吟味する中で友達の悩みを解決しようとする姿がYさんにありました。

長い筒に空気中と水中とで同じ土を流し込んだYさんたち。
でも納得いきません。
Yさん「実験,失敗しました。」
T「え?空気中と水中で比較できたんじゃなかったの?」
Yさん「そこは,解決したんです。空気中ではごちゃごちゃしただけ。水中でできそうです。でも,球磨村で見たみたいに同じような厚さの層にはならなかった。だから失敗。」
T「どうして同じ層にならなかったの?」
Kさん「泥の厚さが薄い。量が少ないのかな?」
Yさん「それぞれの体積が違うから。粒の違う石を同じ体積にすればいいのかな?」

子どもたちは,自分の予想に近づけようと結果自体を寄せていこうとします。
でも,予想通りにいかないので「失敗」と話すのです。
それは失敗ではなく「予想と違った」ということだよね。と確認し,
粒の大きさの違う石を同じくらいの体積にした実験を一緒に行います。
私も興味もったので,次の実験の日に一緒にやってみました。
黄色と白の大きさの違う砂を入れてやってみると,きれいな層ができてきました。
Kさん「すごい,これは興味深い!みんなも一緒に見よう。」
T「もう1回入れたらどうなるかな?」
Yさん「新しい層ができるんじゃない?」

やってみると,また粒の大きい順に積もっていきます。
Yさん「先生の結果も参考にして考察します。」

しかし,本時の振り返りでSさんはこんなことを書いています。
<本時の振り返り>
Sさん「先生との実験で納得できた。自分でも粒の大きさを考えてやってみたい。でも,先生がもう1回入れてみたらどうなるかな?と問いかけてから学びが深まった。次は自分たちで進めていけたらいい。でも,教えてもらうことも勉強になる。」

教師の出の難しさ。子ども自身の思いを奪ってしまったと反省したところでした。
次時の始めに発言してもらおうと思います。

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熊本大学教育学部附属小学校 松山 明道
matsuyama-a@educ.kumamoto-u.ac.jp
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