5年 探れ!植物の育ち~プランターガーデンプロジェクト~⑥

公開日: 2018年6月4日月曜日


発芽の実験を始めて1週間。

結果から考察をグループ毎に考え始めた子どもたち。

教師としては,「多様性・共通性」の見方を働かせてほしいと願うところです。

そこで,「イチゴ」の栽培をしているグループの実験を取り上げます。

このグループは,イチゴを育てているのですが,なかなか芽が出ません。
発芽の実験においても,日なたと日かげの比較で変化が見られないのです。

どうしてイチゴは発芽しないのか?
もしかして,実験の方法が悪いのか?

みんなに投げかけようとしていたそのとき,土を少しよけてみると
小さな芽が顔を出しています。日かげに置いていた方から。

え?温度が低い日かげの方が発芽して,日なたに置いていた方は発芽しない?

みんなに尋ねてみると,次のような話し合いが起りました。

KT:日かげの方が発芽したから温度が低い方が発芽するのかも。
SR:え?僕たちのグループはインゲンで実験したけれど,冷蔵庫に入れたものは発芽
  しなくて,段ボール箱に入れておいたものは発芽したよ。
AN:イチゴとインゲンでは,発芽する温度が違うんじゃないかな。
   寒すぎてはいけないけれど,すずしい温度のときに,イチゴは発芽する。
   だからイチゴとインゲンで発芽に違いが出たのではないかな?

日なたと日かげに置いたもので結果に違いが出たことをこのように考察していったのです。植物の多様性の見方を働かせた姿がありました。

しかし,次のような発言から条件制御についても意見が出ました。

KE:日なたには,あたたかさの他に光というものも条件に入っている。
   だから,本当に温度による違いかは分からないこともある。

みんなに投げかけた子どもたちは,次のように実験を見直します。
振り返りの記述から
SN:今日はまず実験をやり直した。
   まず,種子を大豆にして分かりやすくした。(早く育つから)
   段ボールの中,日なたは外に置くことにした。
   日光ができるだけ遮られるようにするというグループで話したからだ。
   僕の予想は畑などは日なたのイメージだから日なたが早いと思う。

ある先生が,SNくんにイチゴから大豆に変えた理由を尋ねてくださいました。

大豆は発芽している班がたくさんあって,どうやら発芽しやすい種子らしい。
発芽しやすい条件を調べたいのだからイチゴにこだわらず,結果が見えやすい種子で
行ったらいいよね。イチゴも大豆も同じ植物であるわけだし,それにイチゴより
種子が大きくて,見えやすいから。

と答えたそうです。多様性,共通性の見方を働かせた姿かなと思います。

理科部 松山 明道
matsuyama-a@educ.kumamoto-u.ac.jp



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