【第5学年:電磁石のはたらき】電磁石メイズをクリアせよ!~実践紹介⑦~

公開日: 2025年11月11日火曜日

 前回、3rdステージで「ちょうどよい強さ」を探っていた子どもたち。今回は、乾電池一個の時の考察と乾電池二個の時の巻き数による電磁石の強さを追究していきます。

T:乾電池一個の時の結果を基に考察してみましょう。

C:100回巻きは弱すぎて(金属球が)つかなくて、300回は逆に強すぎて大きいのがついてきて、200回はその中間くらいでちょうどいいくらいだったから成功したんだと思います。

T:乾電池二個の場合はどうですか?

CC:まだ結果がでそろってません。

T:前回の2ndステージの結果を踏まえて、どのような傾向が出てきそうですか?

C:乾電池二個の300回巻きは強すぎて大きい方がついてきて失敗するはず。

T:今日は、乾電池二個の場合について実験を進めていきますが、結果がどうなるのか、どんなグラフ表になるのか予想できますか?

C:300回巻きって、乾電池1個の時からずっと強かったから、乾電池二個も強すぎて結果が黄色(失敗)になると思います。

CC:同じ考えです。


前回の子どもたちの様子をみると、今回のミッションが複雑だったようなので、ルールの認識の違いが実験結果に影響しないように、再度「成功」と「失敗」のルールを確認して実験を進めていきました。

【3班】

C:大きいおともがついてきた。

C:おー。小さい方もついてきたよ。

C:ということは…(ルールが書いてあるプリントを見ながら)失敗だね。

今回新たに準備しておいたルールを整理したプリントを見ながら、前回よりも正確に実験を進める子どもたちの様子が増えてきました。それにより、この3班のように前回は「成功」としていたのに、今回は「失敗」に変更する班が続出しました。結果が出そろったところで、みんなで考察をしました。

【全体考察】

T:結果からどんなことがいえますか?

C:乾電池二個の100回巻きがちょうどよくて、グラフからも成功した人が多いし、300回は強すぎて誰も成功した人がいない。200回も成功した人もいるけど、失敗した人が多いから、100回巻きがちょうどよかったと思います。

CC:同じ考えです。

C:それに、200回巻きでは、成功した人がいるからといって全体で見た時に黄色の方が多いから強すぎと思います。

C:ちょうどいいのちょっと上だと思います。

CC:70%くらいつよい。

C:いや、結構上だよ。

CC:300回は100%

C:完全強すぎ。


 子どもたちの予想通りの結果が出てきました。振り返りでは、前回150回巻きに挑戦しようとした子どもが、「200回巻きが強すぎて100回巻きが弱かったから150回巻きを試したけれど、予想より磁力が強い結果になった。」と発言してくれました。それに続いて、同じように気づいていた子どもが同じような想いで実験していたと発言してくれました。「その中間がちょうどよいのでは?」という目をもって実験を進めようとする姿が前回よりも広がってきました。また、班による違い(誤差?)に対して疑問をもつ子どもも増えてきました。「本当にその結果は妥当なのか?」という視点も広がりを見せつつあります。


 いよいよ次回は、3つのステージを組み合わせて、一つの電磁石で3つをクリアできるものを探っていきます。今までの学びから、どのような条件を見出すのか楽しみです。


 最後までご覧いただきありがとうございました。


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