【第5学年:電磁石のはたらき】電磁石メイズをクリアせよ!~実践紹介⑥~

公開日: 2025年11月11日火曜日

  前回、2ndステージで「強い電磁石にするために」必要な条件を探っていった子どもたち。いよいよ今回は3つ目のステージです。3rdステージのミッションは、『旅のおともを選んで連れていけ』です。ミッションをクリアするために、「程よい強さの電磁石(前回よりも弱い磁力)」を求めて学習を進めていきます。

【ルール】

①9mmのスチールボールに旅のおともである7mmのスチールボール(3個)や5mmのスチールボールを一列にしてついてくるか確かめる。

②5mmのボールはついてきてもよいが、7mmのボールはついてきてはいけない電磁石の強さを探る。


T:いよいよ3rdステージですが、今日は何を解決したいかな?

CC:電磁石の強さじゃない?

CC:強弱じゃない?

CC:大きいおともだったら、磁力が弱くないとついてきちゃうし、小さいおともだったら磁力が大きくないとついてこないから、磁力のつよさをコントロールしないといけない。

T:前回は「強く」だったけど、今回はそれだけではないってこと?

CC:弱くしたいです。

T:なるほど。学習問題を設定しましょう。

CC:『電磁石の磁力をコントロールするためにはどうしたらよいのだろうか。』

T:どうしたらよいでしょうか?今までの学習内容を参考にできるところはしてみましょう。

CC:磁力をコントロールするには、前にもあったんですけど、コイルの巻き数や乾電池を倍にして増やしたり減らしたりするといいんじゃないかなと思いました。

T:電流の大きさをどうやって変化させたいの?

CC:乾電池の数。

T:いくつにしたいの?

CC:強すぎても弱すぎてもダメ。

C:2個から1個に減らすとか?

T:わからないから、ちょうどいいところを探すってことかな?

C:はい。

T:前回のデータを活用すると、乾電池何個の何回巻きがいいのかな?

CC:100回かな?でも弱すぎるかなぁ。

T:予想をきいてみますね。乾電池何個の何回巻きがクリアできそうですか?

CC:100回巻きの一個(約4人)、200回巻きの一個(約8人)、300回巻きの一個(約3人)、100回巻きの二個(約5人)、200回巻きの二個(約6人)、300回巻きの二個(0人)

T:え?どうして300回巻きの二個はダメだと思うんですか?

CC :磁力が強すぎてクリアできないと思います。

T:なるほど。前回それが一番強いってなりましたね。では、実験結果をロイロのカードに整理しながら実験を進めていきましょう。


 実験を始めたところ、一人の子どもが近づいてきました。


C:先生、150回巻きありますか?

T:どうして150回巻きなの?

C:(2ndステージの結果の表を指さしながら)100回だと上手くついてくるけど、弱すぎてあまりついてこない時があって、200巻きだとめちゃくちゃついてきて、すぐにクリアできちゃったから、こっちだったら強すぎちゃうから。。

T:その中間をねらいたいといことなんだね?

C:そうです。

T:分かりました。試してみていいですよ。


 今回は強すぎない電磁石という視点で前回の実験データを見ていたこの子どもは、乾電池2個の150回巻きがちょうどよい強さかもしれないと検討をつけて実験を進めていきました。今回は、100回単位でコイルを準備して実験を進めているために、子どもたちの「ちょうどいい」が結果の表の中間にあるのではないかという考えがじわじわと広がりを見せ始めました。

 この日の結果をみてみると、乾電池一個の時の成功が、200回巻きに集中していました。しかし、乾電池2個の場合には、結果にばらつきがあり、巻き数が多い方が失敗すると予想していたものと違う傾向が見えてきました。

 乾電池2個の時の結果を時間内に出し終えることができなかったので、次回さらに実験を進めて、みんながいう「ちょうどよい強さ」を探っていきたいと思います。


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