6年理科「解き明かせ!見えなくなった金属はどうなった(金属の性質/水溶液の性質から)」⓪

公開日: 2026年9月16日水曜日 6年

本校5年目になりました、理科専科の柿原です。
今回から、6年生「金属の性質」の様子について紹介します。
単元名は「解き明かせ!見えなくなった金属はどうなった」です。

【本単元について】

6年生では、水溶液についての単元の中で、金属と水溶液との反応について学習しています。

水溶液を軸として、水溶液そのものの性質を学び、その上で金属との反応について学習する構成となっていることがほとんどです。

しかし、実際に学習を進めていくと、金属が水溶液に溶けて見えなくなることに気付いてからは、追究の対象は水溶液の性質から、「溶けて見えなくなった金属はどうなったのか」という金属の変化へと移っていきます。

さらに、水溶液の単元の終末では、無色透明な水溶液を特定する活動もよく行われますが、その中で、金属を溶かして反応を見るということは、あまり行われません(教科書で扱うすべての水溶液と金属との反応を検証するわけではなく、例えばアルミニウムとアンモニア水との反応などは子どもが知らないからです)。

そこで今回は、身近な物質のグループである「金属」を追究の軸に据え直し、金属の性質の一つとして、水溶液との反応を捉える単元に再構成することとしました。

様々な金属を塩酸に入れた様子


【金属の性質について】

令和7年度の全国学力・学習状況調査では、小学校第3学年で学習するアルミニウム、鉄、銅の3種類の金属について、電気を通す性質や磁石に引き付けられる性質を問う設問の正答率が10.7%にとどまっています。

この結果から、身の回りの金属の性質に関する知識を、十分に身に付けたり活用したりできていないことが課題として示されています。

そこで今回は、水溶液との反応だけでなく、金属に共通する性質にも目を向けながら学習を進めることにしました。

【教材について】

●金属の断片(鉄・アルミニウム・銅)

一般には、丸めたスチールウールや細かくちぎったアルミ箔を実験に用います。
しかし今回は、鉄・アルミニウム・銅の板を、細かく切ったものを実験に用います。

理由は以下の2点です。

~①金属と水溶液との反応について、正しく捉える~

現行の学習指導要領解説、第6学年「A 物質・エネルギー」の「(2)水溶液の性質」では、「水溶液には、金属を変化させるものがあること」と示されています。

また、その解説には、「水溶液に金属を入れると、金属が溶けて気体を発生させたり、金属の表面の様子を変化させたりするものがあること、さらに、金属が溶けた水溶液から溶けている物を取り出して調べると、元の金属とは違う新しい物ができていることがあること」とされています。

つまり、金属を水溶液に入れたとき、必ず金属が溶けるわけではないということを捉えることが大切です。

そして、そのように捉えるためには、同じ金属でも水溶液が変わると反応が変わることや、同じ水溶液でも金属が変わると反応が変わることを、実験を通して確かめる必要があります。

そこで今回は、一般的な小学校の実践では扱われることの少ない「銅」を扱うことにしました。

~②元の金属と、できた物質の性質を比較する~

金属の溶けた水溶液から取り出した物質の性質を調べる際、一般的には、元の金属と取り出した物質を、水や塩酸に入れて、その反応を比較します。

アルミニウムを溶かした塩酸を加熱した様子

今回は、ここに金属に共通する性質である「電気を通す」などの方法も取り入れることで、全国学力・学習状況調査で正答率が低かった、金属の性質についての理解や活用につなげたいと考えました。

しかし、ここに検討すべきことが一つあります。
それは、アルミニウム箔で検証するか、アルミニウム粉末で検証するかです。

液体を蒸発させて得られる物質は粉末状になります。その粉末で電気を通すかを調べても、「そもそも粉末状の物質は電気を通すのか?」と疑問をもつ子どもが出てきます。
※粉末状の金属が電気を通すのかということは、小学校段階ではあまり経験していません。中学校では、酸化銀や酸化銅などを扱う際に、粉末状の物質を観察する機会があります。

では、一般的に販売されているアルミニウム粉末はどうかというと、試験管の底で磨くことで金属光沢は観察できますが、今回の実験方法では電気を通すことを確認できませんでした。

その理由は一つに決めることはできませんが、粉末は表面積が大きく、粒子一つ一つの表面にある酸化被膜の影響を受けやすいため、粒子同士の接触部分で電気が流れにくくなっている可能性が考えられます。

そこで、金属板を細かく切り分けた金属断片を用いて実験を行うことにしました。

これにより、できる限り、蒸発させて得られる粉末状の物質と見た目を近づけながら、元の金属との比較を行うことができます。

次回から、単元の中での子どもたちの様子を紹介していきます。

第1時 https://rika-kumadaifuzokusho.blogspot.com/2026/09/httpsrika-kumadaifuzokusho.html



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