5年 鳴らそう!フィルムケース電磁ブザー②
公開日: 2018年10月19日金曜日
第1時で初めての電磁石を作った子どもたち。授業前から早くブザーのケースを出して欲しいと話していました。
授業の始まる前に集まったところで,次のようなことを子どもたちはつぶやきます。
SR :この間,電磁石を作ったときのことなんですけど,STRくんたちの電磁石がすごく強くて,ホッチキスの針が電気を切ってからもしばらくついてて,びっくりしたんです。
KI :そうそう,なんかオレたちのより強かったけん。
C :うんうん。
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電磁石の強さがそれぞれ違うことに気付き始めてはいるものの,まだピンときていない様子でしたが,強さに目を向ける子は出てきていることがわかりました。
授業を始め,フィルムケース電磁ブザー製作の手順を説明し,それぞれのペアで製作をするようにしました。
KRくんとYNさんのペアのグループでは,次のようなやり取りをしている。
KR :鳴らない。板に届いてない?
YN :え、鳴らないよ。これ。
KR :鳴らないわ。鳴りません。つながっているよね。
YN :本当に鳴るの?どうやったら,鳴るんだろ?これは,こっちにつながっているからこっちで鳴らせばいいんだよ。
KR :いろんな方法で試さないとこれ,無理だ。
YN :私,板をちょっと調整してみる。
KR :これ,鳴らない?!
MA :筆箱とかに入れて振って歩いてたじゃん。だから,エナメル線とかが切れたんじゃない?
YN :でも,私ずっと学校に置いてたよ。
KR :わかんない。
MS :そもそも電気通ってんのかな?
KR :(乾電池に耳を近づけて)電気の音,聴ける人になりたい。
MA :電気が通ってないんじゃないの?
YN :でも,この間は(電磁石に釘が)ついたよ・・・。
MA :もう少し塗料をはがさないといけなかったとか?
YN :でもこの間は(電磁石に)なったじゃん。
MA :じゃあ,導線の付け方が結構関係するんじゃない?頂点に触んないといけないみたいな。やってみるだけやってみよう。回路になってないってことでしょ?
KR :ええ,わかんない。こんな難しいの授業で初めてした。マジでならん。何が悪いのかもわからん。
MA :わかんないなあ。フィルムケースの中を確かめてみる。
(優奈さんは,ここで釘を取りに行く。フィルムケースから電磁石を取り出し,乾電池につないで電磁石になっているかどうかを確かめる。)
KR :くっつく。普通にくっつくじゃん。
YN :え,じゃあ,これが悪いってわけじゃないんじゃない?
MA :カバーをつけたら弱くなるのかな?
KR :じゃあ,カバー付けたらめっちゃ磁力が弱くなってるんじゃない?カバー外してはめたい。
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その後,全体を集めて,困ったことや気付きを出し合いました。
T :何か困ったことがあったの?
TR :音が鳴らない。
C :そうそう。全然鳴らない。どうしたらいいかわかんない。
TS :そうなんです。でもですね。熱くなってるんですよ。だから,電磁石にはなってるんですよ。
だけど,音が鳴らないんです。
RN :鳴るにはなったんですけど,導線を差す場所によって鳴ったり鳴らなかったりしました。
KR :えっ,鳴ったの?全然聞こえなかったけど。
HH :ちゃんとつながってるはずなんですよ。だけど,鳴らないっておかしくないですか。
どうすればいいのか?
KRR :RKさんと話してたんですけど,鳴っているのと鳴っていないのを比べてみて,部品を一つ一つ交換したりして確かめていけばいいんじゃないかと思うんですよ。
MA :ええ?一個一個??
RN :あっ!鳴った!!
C :見せて見せて(実物投影機で見せる)
RN :導線の差し方の強さで鳴るか鳴らないか決まるみたい。
TR :でも,ちっちゃい音しか出ていないよ。
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「電気の音,聴ける人になりたい」とつぶやいたKRくん。全ての子どもたちにどうすればブザーが鳴るのかという問いが立ち上がり,追究に向かい始めます。
粘り強くよくなるブザーづくりに挑む子どもたちの姿が楽しみです。
理科部 松山 明道
matsuyama-a@educ.kumamoto-u.ac.jp
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