5年 鳴らそう!フィルムケース電磁ブザー④

公開日: 2019年1月10日木曜日

2月8日(金)は,本校の研究発表会です。
子どもたちが自ら問題に挑む学びをぜひご覧下さい。

~~~フィルムケース電磁ブザー 第4時~~~
前時で電磁ブザーを鳴らすために,電磁石を強くする必要があることに気付いた子どもたち。
電磁石を強くするための条件をそれぞれノートに書き,グループで話し合うところから始めました。

MA:やってみてないからまだわかんないけど,
   エナメル線の巻き方が関係しているん
   じゃないかなって思うんだよね。
   なんか行ったり来たりする巻き方がきれいな方が
   まっすぐ電流が通るんじゃないかなって思うんだよね。
AO:今の巻き方が行って帰ってっていう巻き方なんだけど,
   一方向にした方が電気が通りやすいと思うんだよね。
YN:私は,エナメル線を増やせばいいと思うんだけど,
   さっきエナメル線にも少し磁力があるってわかった
   でしょ?だからエナメル線をもっと増やしたら,
   磁力が強くなると思うの。
MA:ああね。電気が通るところが増えるってことでしょ?
   電気っていうか磁石。とりあえず,鉄板とコイルが
   くっつけばいいから。あとさ,コイルさ,ちっちゃく
   することもできるじゃん。片方に寄せてぐるぐるって
   巻けばいっぱいになるじゃん。
   それもあるのかなって思った。
AO:あとは,これを入れる向きもあるのかなって
   くるくるくるってつける方を上にするのか下に
   するのかってのも関係あるのかも。
   でも向きを変えてやってみたけど,無理だったか。
AO:電気が流れやすい巻き方があるっていうのは,
   可能性ありそうじゃない?確かにエナメル線を
   追加するはあるかもしれないね。
   次,これやってみよう。この巻く距離のやつ。
   
 20分ほどグループで話し合ったが,仮説を全員が
 もててはいないと判断し,全体で共有する場を設けた。

SZ:私は乾電池を2つにしたらいいと思うんですけど,
   乾電池を2つにしたら,流れる電気の量が増えるのかなと思って。
MH:付け加えて乾電池を2個っていうのを,
   直列つなぎでつなぐといいと思います。
T   :直列つなぎで乾電池を2個つなぐとどんなことが起きるの?
SI:乾電池を2本つなぐつなぎ方って直列つなぎと
   並列つなぎがありましたよね。直列つなぎの方が
   並列つなぎの方が豆電球がピカーって光ったから。
KR:直列つなぎの方が強く流れるんだけど,並列つなぎの方が長持ちする。
KT:僕は豆電球じゃなくてモーターでもやったんですけど,
   そっちはモーターカーを作って,電流が並列つなぎの方は
   強く流れないから直列つなぎよりも遅かったから。
T   :じゃあ,今回の電磁石とどんな関係があるの?
YN:電気の量が増えると,磁力も増えるんじゃないかなって。
AN:直列つなぎにしたら,保つことはできないんですけど,
   磁力を強くすることができる。保つことはできないけど,
   磁力は強く出来るんじゃないかと思います。
KE:保つってどういうこと?
KR:安定するってこと。
AN:全力疾走とだらだら走るって感じ。
   図にしてみるとわかるんだけど,
   ここにいっぱい流れるってこと
T   :(図示化して)ここに流れる電流の量が増えるってことだ。
SR:そうしたら,磁力もむきむきになります。
AN:もう1つアイデアがあって,エナメル線の太さを太くしたら,
   1本に流れる電流の大きさが大きくなるということもあるん
   じゃないかな。太さってあるじゃないですか?太さを太くしたら,
   電流の流れる量が多くなるから,その分電気の強さも強くなるから。
KR:エナメル線の長さを長くしたら,
   もっと巻けるってことでいいんじゃないかなって。
RM:私もたくさん巻いた方が強くなるんじゃないかなって思ったから。
KE:エナメル線1本だけだったら,さっき砂鉄でやったときも,
   ついたけど,少しだったじゃないですか?
   でも,それが2本3本とかめっちゃいっぱいになったら,
   それが2倍3倍ってなって強い磁力が起こるんじゃないかなって。
SR:1本は弱いけど,2倍3倍にしたら強くなっていく。
KE:そうそう,しかもさっきは1本だけだったけど,
   同じ所に何回も巻いて束になっていくから,
   強くなっていくんじゃないかなって思うんです。
T   :束にするってことね。

 子どもたちはエナメル線1本の磁力をもとにして,重ねたり,巻き付けたり,
 束にしたりといった表現を用い,図示化を図りながら考えています。
 このような学びの中に,量的・関係的な見方を働かせる子どもたちの姿が
 あるのではないかと思います。

 組み合わせて考えていくところまで意見が出てきたので,条件が重なっていかないように,条件を出すのはここまでとした。最後に,学び方の指標を一緒に考えていきました。特に完成するブザーについては安定性,即時性,大きさについて基準を定め,目指すゴールを明確にもつことができるようにして,授業を終えました。

次時は子どもたちが自ら問題を設定し,実験を行っていきます。

理科部 松山 明道
matsuyama-a@educ.kumamoto-u.ac.jp

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