理科室ワンダーランド
公開日: 2020年7月2日木曜日
一昨日,私の手元に熊本県立教育センターから文書が届きました。科学展のお知らせです。本校では毎年,すべての子どもたちに夏休みの自由研究に取り組むよう声かけをしています。3年以上は,理科専科がもつことが多いので,全員に模造紙を1枚ずつ渡して,まとめることを求めていました。今年度は夏休みが短くなりそうなので,どんな形になるか心配していたのですが,どうやら例年通りの科学展が行われるようです。本校でのやり方は,今後検討したいと思いますが,発表の形はどうあれ,自分なりに何かしらの研究に取り組むことは挑戦してほしいと思っています。
5年生のあるクラスで,「自由研究のテーマ決めてる?」と尋ねてみました。何人かは,「こけの研究をします!」とか「マイガーデンプロジェクトの続きをまとめます!」と言っていて,既に記録を始めている人もいるようです。私は,以前の学校で郡市の科学展の審査を行っていたのですが,その時にすごいなあと思える研究は,普段の生活で見落としていたところに「なぜ?」と疑問をもって調べている内容や長期間コツコツと記録をとってその結果から新たな発見につなげている研究でした。4月の休校中からマイガーデンプロジェクトや,月や星,天気の観察など行っていることからさらに調べていきたいことを研究してもいいですね。
私も最近,水草について研究しています。というのも,理科室で育てるメダカの水槽にマツモという水草を某ホームセンターで買ってきて入れました。すると,次の日にマツモの葉の部分がすべてパラパラと抜け落ちてしまったのです。何が原因かわからなかった私は,行きつけの熱帯魚店に助けを求めました。すると,2つの可能性を示されました。1つは,そもそも買ってきたマツモに原因があり,弱っていたり,すでに枯れそうな状態だったので,水が変わったことが刺激となって葉が抜け落ちてしまった。もう一つは,水質がアルカリ性に傾くとマツモは生きることができなくなるとのこと。私はその水槽に砂利を敷いていたのですが,メダカ用の土(ソイル)に替えたらいいのではとのアドバイスをもらいました。結局その店で再びマツモを分けてもらい,帰路についたのですが,水槽から土を替えるとなると魚にまた負担をかけてしまうなあと・・・。マツモが原因なのか,土が原因なのかがわからないので,まずは,マツモだけを入れてしばらく観察することにしました。もし,マツモがそれでも枯れてしまうならば,やはり土を替えて水質自体を作り直す必要があります。でも,新たに入れたマツモが生きられるのならば,マツモ自体に問題があったと捉えられるからです。これが,条件制御です。1つずつ条件を変えて確かめてみないと,何が原因かを知ることができないのです。私なりの自由研究と言えるでしょう。
理科室では,休み時間や昼休みにたくさんの子どもたちがやってきて,様々な自由研究をしにやってくる子たちがいます。メダカの卵を毎日取りに来ては,「今日は卵がない(少ない)。何でかなあ」とか「ミョウバンの結晶をもっと大きくしたくってどうすればいいか実験させてください。」などなど,授業以外でも探究を進める子どもたちの姿がとてもうれしく,一緒に勉強させてもらってます。3年生のある子が,「うちにはカブトムシがいっぱいいるから,先生にもあげるね。」ともってきてくれました。理科室に,ついにカブトムシランドが登場です。理科室は,日々ワンダーランド化していっています。様々な経験から科学を好きになってくれればいいなと思いながら,私も子どもたちとお世話をがんばります。
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