第5学年「流れる水のはたらきと土地の変化」❶めざそう!水文マスター1時間目

公開日: 2024年9月21日土曜日 5年

 ねらい:学習の見通しをもつ

指導上の留意点:洪水時の動画を視聴させることで、洪水時には流量だけでなく流速もますことに気づかせた上で、「どこに大雨が降ると洪水になるだろうか」と問うことで、河川についての素朴概念を表出させる。また、3Dモデル(立体地図)を提示することで、水の流れに着目させて、流域を捉えられようにする。

授業の様子令和2年7月豪雨ではたくさんの命が失われたこと、今なお復旧作業が続けられていること、日常が戻っていない方々がいらっしゃること、学ぶために見ることなどを確認した上で、そのときの動画を視聴しました。

CC    うわぁ〜水が。川の近くだから氾濫してる。
しん  川の勢いが激しいから、土が削れて混ざって、茶色い。
T             川の勢いが激しかったの?
CC          音がごーーってするから。見てもわかる。水がどーって来てた。
ゆうや 川がどこからなのかも、わかんない。
CC          家も2階からしか見えない
しん  理科室の天井くらいの2倍の高さだから…。
てつお でも、土地が高いところ、山みたいなところは沈んでない
T             高さに注目したんだね。水は低いところに集まるんだっただね。
                翌日はどうなってると思う?
はるや 「蒸発」と「しみ込む」だから、若干減ってると思う。
よしお ずっと雨が降ってるから、減らないよ。
しん  しみ込む間もないくらい降ってるよ。

4年生で学習したことを基に、気づきを述べていく子どもたち。

予想を立てた上で、一夜開けて水が引いた後の様子を視聴しました。

T             引いた水どうなったんだろう。
CC.       「蒸発」よりも「しみ込む」と「流れる」だよ。
しん  水の流れが早くて、車が押し倒されて、流れに乗ってここまで来たのかな。
ひかり 水の勢いがすごい。
てつお 溺れて亡くなる人もいるかもしれない。
CC          うわぁ〜、コンクリートが破壊されてる。水圧がすごい。削る力だ。
T.             だから興味本位でこの学習はできませんね。
    昨日までは台風のことを勉強してきましたが、今度は雨のことを学習します。
    すると、私たちは災害からさらに身を守りやすくなるかもしれませんね。
    だから今回扱う主な対象は…。
CC    大雨、川の水、濁った水、土砂
T.            こんな学問を「水文学」っていいます。
    水だけでなく天気や土地とか全部ひっくるめて水文学といいます。
    ところで、白川は、洪水になるかな?
かずや 大雨が降ったら川の水は上昇するじゃないですか。
    だから球磨川に限らず大雨が降ったら白川も増水するはずです。
T    みんなが生まれる1年前にも、もっと前にも大きな洪水が起きました。
    いつまた起こるかわからない。でも、どこに大雨が降ったら白川が洪水になると思いますか?

 

立体地図を各グループに渡し、しばらく時間をとりました。

その後の全体の場の様子です。

かずや (阿蘇のカルデラ内にシールを貼って)
    ここら辺に白川の上流があったんですよ。
    ここら辺は山だから高いところなんですよ。
    高いところから低いところに水が流れるから、ここに雨が降ると洪水になる。
せいや ぐにゃぐにゃ曲がっているところだと思います。
    曲がっているから、雨が降ったら勢いが強くなるから氾濫しそう。
ゆうや (立野と大津の間あたりにシールを貼って)
    ここは川の幅が狭いから、集中的に降ったら、流れきれない。
T    雨が川の上に降るから、広い方が耐えられそうな感じなの?
てつた  そうだよ。狭いなら、あんまり入らないからあふれる。
りょう 逆だよ、広いとたくさん雨が降るから氾濫するよ。
T    どこに雨が降ったら洪水になるの?
(広いところ、狭いところ、曲がっているところの3つでズレが生まれました。しばらくして…)
ようた どこに降っても増水するよ
CC    〜!あ!そうだよ!!
ようた たとえここに降ったって、ここに降ったって、
    川の水は速いから、下の方に流れるから、どこにふっても増水するよ。
こうた 川に直接当たらないとふえないじゃん!
    川に集中的に振らないと、川に入らないじゃん。
ゆうや それちょっと違うと思うんですよ。
    だって、例えば谷みたいになってて、真ん中に川があれば、
    水がそこに流れていくから、周りに雨が降っても川に流れ込んでいきます。
T    周りに降った雨も全部流れる範囲を「流域」っていいます。
    川の周りに降った雨も全部川に流れ込んでいくってことですね。

 やはり、多くの子どもが「川を流れる水=川の真上に降った雨」という素朴概念をもっていることがわかりました。対話を通して、ようたさん、ゆうやさんの発言がきっかけになり、「流域」に目を向け始めています。今日の授業はここまでです。(赤星愛)

次時はこちらです:http://rika-kumadaifuzokusho.blogspot.com/2024/09/blog-post_22.html

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