【研発単元】ものの溶け方⑨ろ過して取り出そう。
公開日: 2025年2月11日火曜日 5年
第9時
前時までに作った水溶液から溶質を取り出すことで、見えなくなっても物質が水溶液中に存在していることを実感できるようにする。
第7時に各グループで作ったミョウバン水溶液にできた結晶を見た子どもたちから、以下のようなや取りが生まれました。
前時までに作った水溶液から溶質を取り出すことで、見えなくなっても物質が水溶液中に存在していることを実感できるようにする。
第7時に各グループで作ったミョウバン水溶液にできた結晶を見た子どもたちから、以下のようなや取りが生まれました。
ゆうや 全部出てきた! よしお 冷えたから入る量が減ったのかも。 せいこ 小さい食べ物でも食べて出す時には大きくなりますよね。だから、小さな粒が合体して大き な結晶になったと思う。 かずや 温かかった時には美味しくていっぱい食べたけど、冷えた時にはお腹が痛くなってたくさん出 したんだと思う。 ゆうや じゃあ、温めれば、また入るのかな? よしお なくなるんじゃないかな。 T なくなるってどういうこと? よしお なくなるっていうか、溶けるって思う。 |
前時に自分たちで見いだしていった「溶ける」ことの例えを使いながら、目の前の事象を説明することができました。その上で、ビーカーの中にある結晶を取り出したいと発言していた子どもの思いを取り上げ、問題「水溶液に溶けた物質を取り出すには、どのようにすればよいのだろうか。」を設定しました。
よしお ろ過? C ピンセットで取り出せばいいよ。 りょう 氷水で冷やせばいい。 かずや 水を流せばいい。 ようた いや、水温が15℃くらいなら、少しは溶けてるから、全部は無理だよ。 T 今、ようたさんの言いたいことわかった?量を見てるってすごいね。 |
問題設定がうまくいっていなかったのかもしれません。今も溶けている物質を対象とするのか、結晶を取り出すのか、子どもと子どもの間にも、子どもと教師の間にもズレが生まれたまま、「ろ過」の方法を教えてしまいました。問題を「水溶液から出てきたものを取り出すには…」にしていれば、スムーズにろ過へ向かわせることができたのかもしれません。授業動画を見返してみると、教師の出が強かったように感じました。
実験中、「ろ液をろ過したい」という声が上がり始めました。次は、その後のやり取りです。
実験中、「ろ液をろ過したい」という声が上がり始めました。次は、その後のやり取りです。
T しゅうさん、さっき言ってたことみんなに教えてくれる? しゅう ろ液をろ過したい。 CC あー! C 水じゃないの? てつお ちょっと濁ってるよ。 せいこ 完璧にろ過できてないかもしれないもん。 T しゅうさん、どう? しゅう だって、ろ紙を水を通り抜けてるなら、細かいものがぬけてるもん。 T ということは、このろ液の正体はなんなの? ようた ミョウバンが溶け込んでいる水溶液 CC 水溶液! C うすい水溶液。 C めっちゃ水溶液。だって隙間を通り抜けてるから。 |
時間があれば「ろ過とはどういうことか」などと問うことで、ろ紙の目の大きさと水の粒の大きさ、ろ紙に残った結晶の大きさなどをモデルであらわし、考えを整理させることもできたでしょう。ただし、時間もあまりありませんでしたので、ここでは、ろ液に着目させることで、ろ過してもなお溶け続けているものがあることに気付かようと試みました。次は、上のやり取りから続く教師と子どもたちのやり取りです。
T ろ液の正体はなんだろう。このグラフで言える? よしお ここ(常温の部分を指さして)の分だけ溶けてるってことだと思う。 はるこ もともと温度が15℃くらいのときにこれくらい溶けていて、80℃くらいでこれだけ溶け るから、20℃くらいに戻すと、これだけ分は溶けてるってこと。 T だから、しゅうさんはろ液をろ過したいって言ってるんだね。じゃあ、次回はろ液だね。
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