【研発単元】5年生「ものの溶け方」②物を溶かしてみよう!編

公開日: 2025年2月2日日曜日 5年

 第2時【砂糖や食塩、ミョウバンをと水に溶かしたときの様子を観察する】
4種の水溶液の溶質である砂糖、食塩、ミョウバンを水に溶かす。「砂糖は水の中でどうなったか」と問うことで、見えなくなっても水溶液中に存在するという考えとなくなったという考えのずれを表出させる

【前時の振り返り】
前時にななさんが「もう一個ずつ作って、それと比べたらどうかな?」という発言していたことを振り返り、4種の水溶液の溶質である砂糖、食塩、ミョウバンを実際に水に溶かしてみるという学習活動を設定しました。すると、あるグループで次のやり取りが生まれました。
よしと 全体に広がっているというか…。なんか下にたまってきたんだよな。
とあ  現時点で、めっちゃ増えてるね!(おそらく体積)あと1杯入れるね。
よしと なんか途中から溶けにくくなってきた!
てつお ミョウバンは一生溶けないよ!
とあさんはビーカーのめもりを見ながら発話していることから、砂糖を入れた分だけ体積が増えたことに気付いたようです。実験を終えた全体の場でのやり取りは、以下の通りです。
てつお 食塩はすぐ解けたけど、ミョウバンは溶けるのが遅すぎる。
せいこ 粒が大きいから溶けにくいと思う。
T   てつおさんは遅いって言っていて、せいこさんは溶けにくいって言ってるけど…。
てつお 待ってたら溶けると思う。
C   火で温めたら溶けるんじゃないかな。
T   温めると溶けやすくなるってこと?してみたいね。
C   水の量増やすと溶けるんじゃない?
 次に砂糖についての結果を共有しました。
とあ  最初はある程度混ぜたら溶けたけど、だんだん溶けなくなってきた。
せいこ 最初、砂糖は大きな粒なんだけど、ほこりより小さな粒になって水に混ざる。
    溶けるっていうより、混ざるって感じ。
C   そうそう、下に溜まっていった。
しゅん 限度があるよね。
せいこ 一個一個の水が砂糖を食べる限界があるんだよ。
T   水さんが砂糖をお腹いっぱい食べてるってこと?
よしお 溶けるっていうよりかは、広がっていくって感じ?
次に砂糖についての結果を共有しました。
C   食塩はミョウバンと比べて、溶けやすかった。
T   「比べる」だね。比較の視点で見たんだね。
ひでこ 私は普通の水と、食塩を溶かした物を比べました。
    食塩を水に入れたら、もともとの食塩の粒よりかはちょっと小さくなって、少しにごった。
せいこ 顕微鏡で見たら、小さいのが見えるかも。

砂糖を水に溶かす様子
複数の物質を用いたことで、子どもたちは物質による溶け方の違いを見いだしていきました。また、物質の量を制限せずに自由に試す場を設けたことで、溶ける量には限界があることも見出していきました。



 実験をしてみたことで、子どもたちの「溶ける」の捉えが表出してきました。「小さくなる」という表現も、あくまで「顕微鏡で見えるくらいの大きさ」だということが分かります(顕微鏡がどれくらい拡大できるかを捉えていないからかもしれませんが)。そこで、パイン飴を用いてシュリーレン現象を観察することで、「溶ける」をさらに追究できるようにしました。次はあるグループでのやり取りの一部です。

CC  うわぁ〜!!
ゆうこ やっぱそうだ。
とあ  なんか出てる!魂みたい。
⦅しばらく時間が経って⦆
よしお なんかちっちゃくなってない?
ゆうこ 時間経ったら、無くなるんじゃない?

シュリーレン現象を観察する様子

跳ね返って広がる
実際に「溶ける」様子をじっくり観察したことで、ことばでは「広がる」と表現していた子どもたちも「跳ね返って広がっていく感じ」と、物質が水に溶けて広がっていく様子に気付くことができました。前時の振り返りに「消えて無くなる」と書いた子どもは、水が物質を食べて太った様子を表したようなモデルをかきました。実験を通して、溶かした物質の分だけ質量が増えたことを表そうとしているものと思われます。

【振り返り】

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